一階の売店の隣で



少しでも 大人っぽく見えるように



小さな柄の 濃い色を選ぼうと浴衣を見てたら



「これは?」



柊ちゃんが水色の可愛い浴衣を指差した


仲居さんも


「色が白いから、お似合いですよ」と うなずいた



「オレ、これ着てほしいな」



柊ちゃん


私が無理に大人っぽいの選んで見ているのに気がついたんだ



相変わらず 優しいね



「じゃ、これにする」







着替えた私を見て


満足そうに笑い


「かわ………」と 言いかけて



「……うん、いいんじゃない」



口元を片手で押さえた


柊ちゃんは耳まで赤かった




絶対「かわいい」って言いかけた



意外と照れ屋なんだよね



そんな柊ちゃんの最大限の褒め言葉が



スッゴク嬉しい



顔を赤くした柊ちゃんが



大好きで



神さま


柊ちゃんと結婚させてくれて



ありがとう



なんて 都合のいい時だけ



神さまに感謝してみたり