「柊ちゃん」
うつむいたオレを
いたわる ような優しい声で
「私は柊ちゃんの奥さんがしたい
今までみたいに二人で楽しく
お互いを思って
一緒に過ごす当たり前の明日を思いながら
あなたの隣で眠りたいの 毎日」
もう 堪えきれなく
目から涙が溢れて
両手で顔を覆って
肩を震わせて泣いた
結は そっと
でも しっかり
オレの 頭を抱えるように
抱きしめた
結に優しく髪を撫でられて
結の背中にしがみつき
声をあげて泣いた
顔を埋めた 結のTシャツの胸が
オレの涙で濡れていく
彼女の小さな胸に
顔を押し付けて
嗚咽が漏れるたび
結の背中のTシャツを
きつく 握りしめた
結は 何も言わずに
優しく髪や背中を撫でていた
事情を知らない他人から見たら
すごい滑稽な状況だろうな
大人の男が中学生の女の子の胸で号泣しているんだ
何時間も泣いて
オレは結の答えを
受け入れた