帰りたい
柊ちゃんに抱きしめて欲しい
何もかも止めて
ただ 前みたいに
最期まで 柊ちゃんのそばで
毎日を過ごしたい
どうしたら いいんだろ……
帰りたいのに
帰れない
私の願いは
柊ちゃんを哀しませる
柊ちゃんは
あの灯りが漏れる
窓の向こうにいる
手を伸ばせば
届きそうなのにな………
すごく遠いよ……柊ちゃん
どのくらい そのまま立ち尽くしていたのだろう
ダメだ
帰れない
2、3歩 後退って
後ろを 振り返り
行く宛なんて ないのに
マンションから離れようとした時
「結!!」
―――――――柊ちゃん
マンションの入り口から
柊ちゃんが 飛び出して来た