「バタンッ!」



「たけちゃん!?」



私はベンチから立ち上がり、たけちゃんの元へと走った。



そしてみんなも走ってたけちゃんの元へ行った。



「救急車!誰か救急車!」



監督が大声をあげている。



「健!しっかりしろ、健!」



佑真が一生懸命たけちゃんに話しかけている。



…でも、たけちゃんは意識がない。



たけちゃんの顔はとても疲れた顔をしていた。



「健!大丈夫か?健っ」



チームみんな、一生懸命たけちゃんを心配している。



私は、声なんかかけられずただたけちゃんを見守ることしかできなかった。



「救急車来ました!」


審判の人が言うと、たけちゃんは病院の人にタンカで運ばれていった。


観客のお客さんもザワザワしている。



「斎藤君のご家族の方いらっしゃいますか?」


病院の人が言うと、



「あ、私です」



たけちゃんのお母さんが言った。