「柚!柚!勝ったよ」



菜奈が言った。



「え…勝ったの?」



「そうだよ!次の試合行けるんだよ!」




「夢じゃ…ない?」




「ちがうよ。勝ったんだよ」




「や…やったーーーーーー!!!」




私は心から喜んで菜奈とジャンプしていた。



そして、みんながたけちゃんの所へ走って行くところを見ていた。



「たけるーーーーー!」



だが、たけちゃんは叫ばずにも喜ばずに笑顔を見せなかった。




おかしいな、と思った私。




それと同時にたけちゃんは膝をストンとおろして、その場に倒れこんだ。





「バタンッッ!!!」







「た…たけちゃん!?」