「や、違うな。ちゃんと言うよ」

「…」




叶くんは私の手を握る。




「藤沢…俺と付き合って」

「……はぃ。宜しくお願いします」




照れて俯いた。そして、話題を探す。




「あ、私…お見舞いなんて初めてで…、」

「へ~、じゃ、この部屋入る男って俺が初めて?」

「あ、それは相沢くんが初めて…」

「2人きり?」




私は小さくうなずいた。




「何してたの」

「えっ、と…」

「言えないこと?」

「…、」




叶くんの質問攻めに体が後ずさる。




叶くんは不意に、私にキスをした。