そして、じっと私の目を見て
「藤沢。好きだよ」
「……、…ありがとう。私も相沢くん、好きだよ」
相沢くんは笑ってくれた。
「…違うな。俺の好きと藤沢の好きは」
「うん…」
「俺、告白はしたけど、ちゃんと好きって藤沢に言ってなかったよな」
「え、うん…」
「言っときたかったんだ。ちゃんと。幸村が藤沢泣かしたら、ぜってー奪うから」
「!? え…」
「俺の気持ち覚えてて」
忘れられる訳がないよ。
初めて好きになった人と、両想いだったこと。
私が初恋を見失っていなければ、実っていた恋。
今だって相沢くんへの恋心があってもおかしくないくらいなのに。
通り越してしまったんだ…