試験が開始された。 叶くんはまだ来ていない。 よっぽど、お腹の調子が悪いのか、心配…。 試験に集中しなきゃ。 どの問題も叶くんに教わったものばかりで、スラスラとペンが動いた。 空欄もなく全て埋められた。自信もある。叶くんのおかげだ。 でも、その叶くんがいない。 「はい、ペン置いて後ろから回収」