「、ックシュ!!」
「!? あ、大丈夫? ごめんね、私がブランケット借りちゃったから…はい、」
くしゃみをする叶くん。
私は、叶くんにブランケットを被せようとした。
大きな背中、肩の位置が高いなぁ…
「いいよ、こっち」
叶くんはブランケットを持ち、ベランダの縁に腰掛け、ブランケットを背中に回して広げる。
私はポカンと立ち尽くす。
「こっち。横、座って」
叶くんは手招きする。
「え、いいよ!!」
2人でブランケット被るの…?!
「良くないから。早く」
「…はい。お、お邪魔します」
「ん。この方が温かい」
温かいというよりは、肩を抱く叶くんの手や触れる肩が、私の体温を熱く上げていく。