「ハイ、叶の1人負け~」

「買い出し決定!」

「いってら~!」




叶くんはため息をついた。




「最悪」




そう言って、立ち上がった。




「ひ、1人じゃ大変じゃないかな?」




私は、勇気を出して言ってみた。

すると、叶くんはニッと笑った。




「一緒に来る?」

「え、あの…」

「良いのよ、亜希! 叶なんかに気を遣わなくて」

「そうそ、叶が1人負けしたんだから」

「ほら、早く!」



叶くんは背中を向けて玄関に向かう。




「お前ら、飯 缶詰めな」

「あ、嘘! 悪かった!」

「缶詰めは勘弁」




叶くんは買い出しに出た。