顔を上げると、 「わ、…!」 「誰だと思ったんだよ」 「誰…か?」 「何だ、それ」 目の前には相沢くんがいた。 「送ってく」 「え、あ…いいよ、叶くんとごゆっくり…」 や、それはちょっと変か。 ごゆっくりはないな。 ない。 「良いから。昨日のこともあるし、危ないだろ。それに藤沢1人にしたら、本田が黙ってないだろ」 あぁ…、