放課後
「…何でいんの?」
叶くんの言葉に小野さん達はごもった。
「小野たちも藤沢の制服探すの手伝ってくれんのか?」
「お、おぉ」
「まぁね」
「あぁ」
相沢くんは曇りのない眼で言う。
「そっか、藤沢!! 良かったな。いつの間に仲良くなったんだよ」
「え、あ…あの、さっきも体操服貸してくれて」
「へぇ、お前ら良い奴じゃん」
「…!!」
なんだろう…
嘘を付いているわけではないのだけど、
こんな調子が続くのは少し辛いな…
視線の先にいた叶くんと目があった。
言葉はないけれど、表情が物語っている。
『馬鹿だね』
と。