ボーリング場へ入ると、私は新鮮さに辺りを見渡した。




音がする。


ピンが弾ける音
ボールの鈍く重い音
人のざわつく音




私は立ち止まった。




「亜希?どうしたの?」




みんなは靴を履き替えている。




「亜希、サイズ幾つだっけ?」

「23…」

「はい」

「ありがと…、あの、えと…コレ、誰の靴? どうして… 勝手に使っていいの?」


「……」
「……」
「……」

「ぷッ、あはは!!」
「あはははは」
「うっそ、マジ? 素で言ってんの?!」




思いっきり、笑われた。


え、なんで?