「…ゴメン、」




相沢くんは謝った。
悲しそうな声で。


相沢くんは悪くないのに。




「…」

「俺、無神経だった。藤沢が女子トイレで何があったかなんて、あの格好見て察しは付くけど、俺なんかが思うよりずっと藤沢傷ついてんだよな。藤沢が一番怖かった時、俺、守ってやれなかった……だから、悔しくて。味方だなんて言っといて…口先だけの野郎だよな。本当ゴメン、」




相沢くんの素直な言葉が嬉しかった。

嬉しかった。


でも、私のために相沢くんが自分を責めないで。