「…お願い」



私は早紀ちゃんに目で訴えた。



「はぁ、ワケ分かんないよ~」

「ありがと。私ね、すごく嬉しいの」

「はぁ?」

「今まで、こんな事があっても、そばにいてくれる人も、タオルを掛けてくれる人もいなかった。だから、…1人じゃないって良いね…」

「……」
「……」

「…亜希~!!」




早紀ちゃんは私を力いっぱい抱きしめた。




「早紀ちゃん、濡れちゃう!!」

「イイ!!」

「アホ…」

「五月蝿い!!」