「じゃ、抱き合ってチューしてたってのは??」

「し、してないです!!」

「え、してないの??コレもガセかぁ~…」




何故か落ち込まれた。



噂って怖い…。


こうして、尾ひれの付いた内容で幾つも誤解されて、災いが身に降りかかってくるんだろうな。




「あの…南さんは相沢くんのこと…」

「え、ヤダ、違うよ!? 私が好きなのは叶くん☆」

「え、あ…そうなんだ…」



南さんは乙女のオーラを纏い、語りだした。

好きな人をこうもあっさりと初対面の人間に言ってしまうんだ…なんだか、すごいな。