「奈美ネェ、春樹のお姉ちゃんから聞いてさ。昨日春樹が可愛い子連れてたって。でもって、今朝から話題の藤沢さんとお話したいなぁと思って☆」
「…はぁ」
じゃ、体育館倉庫裏に意味はないんだ…
良かった…
「脅かしてゴメンね? でもその方が面白いかなーと思って。1回こーいうのしてみたかったんだー、体育館裏に呼び出しってやつ?」
な、興味本位でしないでくださいーーー!!
なんか、楽しそうですけど全然笑えないですから。
私は実際に何度も経験しているからこんな風に体育館裏へ連れ出されるのは恐怖でしかないのに…
とは言えず。
「そう、ですか…」
「で、春樹と付き合ってるの?」
「!?」
私はブンブン首を横に振った。
「何だ、違うの?!」
「ち、違います!! ちゃんと話したのも、昨日が初めてで…」
「え、そうなの?」
南さんは、目を丸くした。