「よーいっ…」 心臓、どくんどくんって言ってる。 「ドンっ!!」 先生の合図でアタシと菜月は一気にスタートした。 風がアタシの髪を靡(なび)かせる。 息が激しくなる。 その時だった。 アタシは、カーブのところで足をぐねって見事に転んでしまった。 ズサッ… 「…っ」