アタシに話しかけてきたのは、颯だった。 「ん、何?」 「アタシと、同じクラス…?」 「…そうらしいね。いいから、どいて?」 「あ、うん。ごめん…」 アタシが退くと、颯はドカッと座った。 (あ、そっか。颯の方がアタシより早いし) アタシは颯の後ろの席に座り、颯の背中をじぃっと見た。 (背中、いつのまにこんなにおっきくなったんだろ…) アタシは颯の背中に見とれていた。