2009年6月5日(金)



放課後、自動販売機の近くに隆弘を呼び出した。

心臓が、おかしく、なりそう・・・・。


「ん?どうしたんな?」


何も知らん隆弘が聞いてくる。


「・・・咲さ、本多すきやったやん?」


「うん」


「でももうやめたんよ。てか元からそんな好き違ったっぽい。」


「おーそうなんか」


「咲が今好きなんは、好きなんはっ・・・・!」


「ん?」


「まぁ、キミなんよ」


・・・言った。

心臓がやばい。


「ありがとう」


うつむいてる咲の頭の上から隆弘の声。

ありがとうって最初に言うパターンはだいたいふるとき。

わかってまうのが、悲しい。


そっから隆弘とだいぶしゃべった。

泣かんつもりやったのに、わんわん泣いた。


「泣くな」って言う隆弘がかっこよくて。

「咲のことを真面目に考えたからこその答えや」って言う優しさに感動して。

余計に好きになった。



咲は高校生で関西住み。

隆弘は大学生で大学が関東やから、もう関東の方へ戻る。

付き合ってすぐに会えんとか、隆弘は咲を幸せに出来んから。

今は付き合えんくて。

でも、咲が大学生になったら、高校生よりもだいぶ自由になるから、そのときまだ隆弘が好きなら連絡して来いって言ってくれた。


正直迷った。

どうしようかと思った。

でも。


今の咲には隆弘しか考えられん。

咲は隆弘の連絡先聞いて、3年間片想いすることを決めた。