何やってんだろ…。


会社帰りの駅のホーム。

年下の男に
甘えた声をだしてみる。

ねぇ。
手つないでいい?


バレたらどうすんだよ。
俺、会社いづらくなるからやめてくんない?
ウザいんだけど。


別にいいじゃん。


ムリヤリにつなごうとする手を振り払らわれる。

今日 夕飯なに作ってくれるの?マジ腹減ってるんだけど。


何食べたいの?


何でもいい…。


いつもこのパターンだ。
この年下男は会社が終わるとちょくちょく私のアパートに来て夕飯を食べる。


じゃ、今日はパスタにしようかなぁ。何のパスタがいい?


何でもいい…。


…まったくもう。
この年下男はいつもこれだ。
考える気がないのか、私の事どうでもいいって思っているのか。


やばっ…。
家の鍵、会社に忘れてきちゃった…。


お前って本当に抜けてるよなぁ。マジ年上には思えないよな。


呆れた表情をしながら合い鍵をだした。


お前って…。
この年下男はたまに私の事をお前と呼ぶ。
いったい年上のお姉さまを何だと思っているのだろうか。