「俺も…」

知陽くんは手を離して駅の方に歩き出した

ねぇ…言えるかな?

今なら言ってもいい?

知陽くん

私…

 「ま、待って!」

振り返る知陽くんに勇気を出して

言えなかった事を

 「なに?奈帆さん」

知陽くんはまた私の方に寄ってきて、私の言葉を待っている

 「知陽くん……あのね?」