さすが、だな。

俺は光さんの後ろ姿を一瞬だけ見つめた。



いくら俺が世界で走ってきても。

いくらチャンピオンを取っても。

まだまだ追いつけない所が沢山ある。



…うん、きっと。

光さんという存在にはいつまでも追いつけない。

光さんより実績を上げても。

品格とかライダーとしての、天才的な感覚には追いつけないよ、俺は。



ただ…



俺はすぐ目の前を走行する恭平を捕らえた。



コイツには負けない。

ライディングもなにもかも!!