耐久レース用のマシンは祥太郎や光さんが出ているJSB1000のマシンをベースに耐久レース用に仕上げる。

普段あたし達はスプリントと呼ばれる、走行距離130キロ以下、時間は2時間未満のレースに出ている。

8耐はその名の通り8時間耐久。

その前哨戦が300キロ耐久ロードレース。



2週間先にその300キロがあるので慌ただしい。



マシンのデータは今までの全日本の前半戦で取れている。

今度の300キロは祥太郎と光さんの登録だから、あたし達は手伝い。



「光、どう?」

マシンを組み立てていたのは光さんだった。

「順調!」

光さんは一瞬、パパに目を向けたけどすぐにマシンに目を移した。

お客さんのバイク修理やら何やら仕事を早めに終わらせてから組み立てているらしい。



あたし達は自分の出来る事から始めた。