ドアを開けると同時にバランスを崩し、前にこけそうになった時、荻野さんが抱き留めてくれた。 「大丈夫か!?」 そう言って私のおでこに手を当てた。 ドキン、ドキン…。「かなり熱いな。熱計ったか?」荻野さんの問い掛けに フルフルと首を振るのが精一杯の私。 「仕方ねぇーな。」そう言って私をお姫様抱っこしてくれた。 余計に熱が上がりそう…。 ベッドに寝かせてくれると、「体温計有るか?」 「…ない…です。」はぁ?と言いたげな顔で私を見て溜息。「待ってろ。」部屋を出て行った。