「今からバイトだけど?はい、財布。」「有難う。」差し出された財布を受け取った。財布にはまだ少し荻野さんの手の温もりが残っていた。 また、涙出そう…。やだ…また泣くの?私…。 「それじゃあ。」 向きを変えてコンビニにダッシュした。何で、こんな時に荻野さんに逢うのよぉ…。漫画やドラマじゃあるまいし。 こんな……不細工な顔…見せたくないのにぃ…。神様ってずるい……。私に何の怨み有るのよぉ…。何もこんなへこんでる時に偶然逢わせなくてもいいじゃん…。次々と溢れてくる涙が頬を伝う。 コンビニに行く気にもならず、近所の公園のブランコに座り、一人漕いでる怪しい私。