「結婚…しよ?」





えっ……?


「返事は?
早くしないと、このまま太一を連れ去っちゃうよ?」


「こんな私で良かったら…。」


「ブハッ!
お前…ホント色気ないよな?」


「色気無くて……
悪かったわね!」


「知ってるから…。おっちょこちょいなお前も、勉強嫌いなとこも、料理下手なのも…………俺を、好きなのも……。」

「荻野さん…。」


ヤダ……。

こんな大事な場面で泣くなんて……。


「テイク2!返事は?」


「はい……。」


そう答えた瞬間、
荻野さんの、唇が触れた。


「太一、おぶってるから、濃厚なキスはまた今度な?」