「適当に座って?」

「おうっ。」


冷蔵庫を開けると、ヒンヤリとした空気が、ほてった顔を冷やしてくれた。


二つのグラスに麦茶を注ぐ。


「お待たせ……。」

一つを荻野さんの前に置いた。


「有難う。
この部屋、懐かしいな。
あの時のままだ。」

「うん…。」