「彼氏とデート?
仲良くね?んじゃあ。」

荻野さんは、中井君に会釈をした。

「ありさ?」

「えっ…あ…鍵、鍵…。」

動揺しているのか、鍵が上手く探せない…。

どうしよう…中井君にバレちゃう。

「さっきの人…?
ありさの好きな人って…。」


「………。」


「そうか…。」

それから、言葉もなく、沈黙になった。