「だねぇ。めちゃ高いから、下見たら怖くなっちゃった。」
「ねぇ、次観覧車乗らない?」

「いいよ。乗ってみたい。」

飲みかけだったお茶を、一気に飲み干して、私達は観覧車乗り場へ急いだ。

絶叫系に比べると、観覧車はわりかし空いていて、ちょっと待つだけで順番がきた。

「俺、観覧車好きなんだよね。

何か、時間がゆっくりっしょ。

落ち着くんだ。

普段の慌ただしさを忘れられるっちゅうか?」

ゆっくり流れる景色を見ながら、中井君がそう教えてくれた。

「そうだね…。私も好きかも。」

私も、景色見ながら答えた。