ノートが真っ白なまま授業が終わってた。

「ありさ、帰るよ?
ありさ!」

「早紀…。」

何か、重症だ…私。
「ほら、早くマック行くよ?」

中々、行動に移さない私を急かす。

「ハァ~。」

溜息を一つついて、荷物を鞄に詰め込んで、早紀と教室を出た。


「んもぅ。しっかりしなよ、ありさ。

そんなに溜息ついてたら、幸せが全部

飛んでって、無くなっちゃうよ?」

若いくせに、たまにババ臭い事を言う早紀は、幼い頃から

おばあちゃん子で、よく、年寄りしか知らない様な事を言って、私の頭を悩ませる。