荻野さん、今何してるの!?お客さん相手に甘い言葉囁いてるの? 逢いたい……。 その気持ちが強くて、自分の部屋から飛び出した。 コンクリートの床に付けてるお尻が痛くなってきたし、眠い…。 何時間待ったのかなぁ? コンクリートの床に響く靴の音……。 体育館座りしながら頭を膝に乗せた状態から頭を上げる。 「ありさ…?」 見上げると、黒いスーツを着た荻野さんが立っていた。 「荻野さん……。逢えた?」