「ありさちゃん待って!」私の肩を掴んだ。 「どうして?」 「あっ…いや、夜道は女の子一人じゃ危ないし、もう少し話しがしたくてさ。」 「いいよ。悪いし。言ったでしょ?私、好きな人いるから。」 「分かってるよ。でも、俺はありさちゃんが好きなんだ。 絶対ありさちゃんは俺を好きになる!」何だ、コイツ? 「好きにならない!」 また真剣な顔になって私を見る。 「なる…。ありさちゃんは、俺を好きになるよ。」 その薄茶色の瞳に吸い込まれてしまって、目が反らせないでいる。