テーブルに戻ると、泰子と島田君はかなり親密そうに顔を近づけて何やら話し込んでる。 佐知は、私を好みと言っていた飯島君とかなり仲良しになっていた。 「ごめん、泰子に佐知。やっぱ帰るわ。お金、此処に置いとくね?」 「えっ…もう?」 睫毛クルンとさせた目をパチクリさせながら泰子が身を乗り出した。 「もうちょい話ししようよ?せっかく仲良くなりかけてたのに…。」飯島…。やっぱりいい加減なヤツ。 「皆、ごめんね?」そう言って店を出て夜道を一人歩き出した。 「…ちゃ~ん!ありさちゃん、待って。」後ろから私の名前を呼ぶ声。 ふり返ると、何とさっき私の唇を強引に奪った中井君だった。