ザブンと波の音が絶え間なく繰り返されて、その音さえも聞こえなくなったのは……




「今は? 何を話してるの?」



彼女はふわりと柔らかな笑顔で微笑んで大きなひとつのシャボン玉を作った。




「私の彼氏の愛斗くんです! って……将来の夢は……」



将来の夢は……?



「愛斗くんのお嫁さんになりたい……って」




まさかそんなこと言われるなんて思ってもいなくて……俺はただ驚いて彼女を見つめた。



天国のお兄さんはなんて言うかな?



「ダメ? 付き合ったばっかりなのにこんな夢バカみたいかな?」



あまりにかわいいことを言うから左手で彼女の顔をあげて唇にキスをした。