カランカランと音を立てて、下駄で歩く彼女の歩幅に合わせてゆっくりと歩いて帰る夜道。



「シャボン玉セットこんなに買ってたの?」


「うん。愛斗くん待ってる間に出店で買いだめしちゃった。来るまでずっとシャボン玉作ってた」



俺が来る前にたくさん買い込んでいたシャボン玉セットの入った袋を右手に持ってあげて、左手は彼女の手をきちんと繋いでいた。



「わたあめも持つよ?」


「いいの! 初めて彼氏に買ってもらったものだから持ちたいの! このピンクの袋も大切にとっておくね!」



かっ……かわいい。
たった500円のわたあめを嬉しそうに大切に持ってくれて……