「そんな井野くんと仲良く話してたら……分かるでしょ」


「分かんない。何?」


「女の子の妬みって怖いんだよ……」



――あ――


そっち……か。



「男子の前でかわいこぶるなって名前なしの手紙が机の中に入ってて……怖いの……それからあまり男子とは話さなくなった」



マジ……?女って……怖い。でも……



「相馬さんがモテルのを僻んでる一部の女子でしょ。かわいこぶってる感じには俺は見えないし堂々としてればいいよ」



彼女は初めて俺の目を見てきた。いきなりのことでドキッとしてしまった。



「井野くんや他の男子に嫌な態度をとって申し訳ないとは思ってる。でも一人になるのが怖いの。……お願いだから私には話し掛けないで」