夢を見ているようだってこういうことを言うのかな。



ふわふわしてなんだか非現実。さっきまで気分は落ちていたのに、自分の体中にたくさんの愛しさという感情が降り注いでくる。



「私のこの気持ちはずっと秘密にしてる……簡単に忘れられないって気付いたから。だから……お願いがあって来たんだ」


「お願い?」


「愛斗くんの秘密は教えてくれなくてもいいから……私のこと『嫌い』って言って」



目に涙をためて震えた声で言う彼女を見て……もう限界だった――……