「心! 二階でゲームしよう」 


「うん」



陽は彼女の手を握って店の奥へと消えていこうとする。



俺は無意識に椅子から立ち上がって、空いているほうの彼女の右手を掴んでいた。



「な……に?」


「あ、あのさ話あるんだけど」



学校よりはこの場所のほうが彼女とは話しやすいと思ったから勢い任せに言ってしまった。