誰にも邪魔されないで……今なら聞ける?彼女の真意。



俺なんかした?なんでいつも目をそらすの?話をきるの?敬語なんて使って距離を置こうとするの?



全ての疑問をぶつけてみるチャンス……



そう思っていたら店の扉が再び開く。今度は豪快に。



「ただいまぁ! 心、アイス買ってきた♪」


「陽。今日、部活は?」


「自主練だから軽く走ってきた。はいっ」



だっ……誰?


彼女にアイスを手渡している満面の笑みのちっこいガキんちょ。


うちの学校のジャージを着ているから中学生。……一年?



「こら! 陽! お客さんが来てる時は店からあがるなって言ってるでしょ!」



コーヒーカップをふたつのせたトレイを持ったなおさんが店の奥からやって来た。