「輝が心ちゃんの机の中にゴミを入れて疑われた時に、学校を休ませて疑いをはらそうとしたのは……花ちゃんなりに輝を大切に思ってるからじゃないの?」 「……」 「正しい助け方じゃないけど。本当に好きな人に好きだと言えることは幸せだよ」 俺はそれさえ出来ないんだから…… 「心ちゃんに謝罪して終わらせよう。苦しむのは俺だけでいい……」 梅雨空の下は生暖かな風が吹いて二人の間の空気を霞めていく。