違う……って


俺の好きな人は君で


君を守る為に花ちゃんと付き合っていたって言えたら……



どんなに楽だろう。



だけどそんなことしたら……



「二人っきりで何してるの?」



急に割って入ってきた第三者の声。



怒りに満ちた顔の花ちゃんだった。



「昨日も会って今日もコソコソ二人でいるし……ねぇ、もしかして愛斗くん浮気してるの?」



――どこまでも追い詰めてくる黒いシナリオ。



「違うよ。ごめんね。不安にさせたからキスマークまでメイクで跡つけたんだよね。俺がさっき話を合わせなかったから怒った?」




罠にはまるな。全てをぶちまけて彼女を孤立させる事だけは避けたい。