「さくらぁーーおいでぇーーーー」

ん?
後ろを振り向くと部室の窓から青先輩が手を振ってくれていた。
風になびく髪と明るく優しい笑顔・・

「はーいっ」

部室へ駆け寄った。
ドアを開けて入ると青先輩が来てくれた。

「2年の皆集まってゲームしてるからさくらもやろう?」

先輩の輪に入っていけるか不安で返答に迷ったけど行く事に決めた。

「ありがとっ大丈夫だよ。さくらには俺がついてるし皆優しいし・・何も心配する事ないよ?」

頭の後ろに手をまわして抱き寄せてくれた。
私も恥ずかしかったけど....青先輩は相当恥ずかしかったみたい(笑)

「やっべぇ・・恥ずい・・・・・大丈夫?」
「あははっ はいっ」
「良かった・・始まってるから急いでっ」

手を引っ張って先輩達のいる所へ連れて行ってくれた。

「お!中川ちゃんこっち座ってー!」
「さくらさんこっちこっち!」
「あー?中川こっちだよな~?」

どこに座ればいいんだぁ~・・

「中川ちゃん!」
「さくらさん!」
「中川!」
「えっと・・じゃぁ・・「駄目。さくらは俺の隣」

青先輩は私を座らせ、その後ろからかぶさるように座った・・
一気に注目の的。
ど・・どうしよぉ・・!?

「どれどれ、皆分かった?中川さんは青のもんだって事、手出し禁止だからねー」
「友樹の言う通りーさくらは俺のもんっ♪」

何故かノリノリの青先輩。

「うわー!青、いつの間にとったんだよー!?」
「雅人が知らないうちにだよー」
「じゃーさっきの誤解じゃないんだー?(笑)」
「ちょっ・・椋輔・・・!!」

“さっきの”って聞いた途端、青先輩の顔が赤くなった。
ピッタリくっついていた身体が次第に離れていく・・
さっきの って本当何なんだろう。

「さくら・・友樹んとこ行ってさきやっててな?
椋輔、来い」

私の頭をクシャっとし、桜井先輩と2人で外へ出て行った。
何で教えてくれないの?