「行か……ないで。お願い。……側に居てよ…」


寝ながら美綺が呟く。



「……美綺?」



「……イヤ、だ…」



「美綺?どうした?」



俺は美綺の体を揺らした


「……離れ、ないで……よ。ずっと一緒に居てよ。……お願い」



美綺は寝ながらそう言っていた。



「美綺?どうした?」



美綺をジッと見ながら言った。



すると―――…



「……流二?」



美綺がゆっくり目を覚ました。



「悪い。起こしちゃったか?」



俺はそう言うと、美綺の顔を覗き込んだ。



「……ううん、大丈夫。おはよう」



美綺はニコッと微笑み、起き上がった。



「……おはよ」



俺は美綺の頭を撫でた。



すると美綺は、俺に抱き付いてきた。



「……美綺?」



「よかった……側に居てくれて」



美綺は小さく呟いた。



「……え?」



「さっき……流二があたしから離れてく夢……見たの」



美綺はそう言うと、俺の胸に顔を埋めた。



「……大丈夫。俺はずっと側に居るから。離れないから」



俺はそう言うと、美綺をギュッと抱き締めた。



「……ヒックッ……うん…」


俺は美綺の背中を擦った


「ごめんな。……不安にさせて」



俺は美綺を力一杯抱き締めた。



「……大丈夫。ごめんね…」



美綺はそう言うと俺から離れて涙を拭い、ニッコリ笑った。



「大丈夫だから、泣くなって」



俺はそう言うと、美綺の涙を拭った。



「……うん」



そしてもう一度、美綺をギュッと抱き締めた。



「流二、大好き」



美綺は小さく呟いた。



「知ってる」



「……離れないでね」



「ああ。離さない」



「ずっと大好きだもん」


美綺はそう言うと、俺にキスをしてきた。



けど、すぐに離してニヤッと笑った。