自分の体のことより、俺の体のこと心配してくれてるんだから。



美綺はきっと、いいお嫁さんになるな。



つーか、なるのは俺の奥さんなんだけどさ。



でも、なんだったんだ?……さっきの夢。



確か……美綺が子供を産んでて、それで病室で子供抱き抱えてて……みんな笑ってて。俺は子供の頬をプニプニしてて…。


ああもう、分かんなくなってきた。



でも、夢の中の俺たちは……なんだかすごく幸せそうだったな。



美綺が子供産んだら……俺たちもああなるのだろうか。



あんな風に、笑ってるのだろうか。



ベッドに座り、しばらくそんなことを考えていた


そして俺は、まだ終わっていない仕事を再開した


しかし、あんな夢を見た後に仕事に集中出来るはずもなく、今日は作業するのをやめた。



―――――…



コンコンッ



「流二ー晩ご飯出来たってーっ」



しばらくボーッとしていると部屋のドアが開き、美綺が顔を出した。



「え?ああ分かった。今行く」



俺はそう言って立ち上がり、部屋を出た。



「どうしたの?ボーッとして。なんかあった?」


部屋を出ると、美綺が俺の顔を覗き込んでそう言った。



「いや。なんでもねー」


「そっか。行こっ」



「ああ」



そして晩ご飯を食べに食堂へと降りた。



―――――…



「いただきます」



美綺はうまそうに料理を食べていく。



「うーん。おいしいー」


美綺はニコニコしている



しかし俺は、箸が進まない。



なんかイロイロあり過ぎて、頭の中が整理出来ない。



多分、混乱してる。



「……流二、どうしたの?全然食べてないみたいだけど……具合でも悪い?」



そんな俺を見て、美綺が心配そうな顔をして俺に言った。



「いや、なんでもねーっ。ちょっと疲れてるだけだ」



俺はそう言って料理を食べた。



「……大丈夫?最近疲れてるんでしょ?あんまり無理しない方がいいよ」