「ごめんね、俺ばっかりしゃべるのに夢中になっちゃって。警察の仕事の話なんて、つまらなかったかい?」
「そんなことないわ。とても参考になるし」
「参考?」
「えっと、そう、私、推理小説とか好きなのよ」
そうして二人は、しばらくベンチで世間話をしていた。
「ああ・・・禁断症状が・・・」
エリザベートがブルブルと震えだす。
「どうした!体調が、悪いのか?」
「あの・・・そうだ、あそこで休んでいきましょう」
エリザベートは、公園の木々の上にちらりと見えたラブホテルの看板を指差した。