そうやって、友紀との出会いから半年が過ぎた。季節も変わった。順之助はやり切れぬ気持ちの呪縛を解く為に、何度も誰か他の人に恋をしようと思った。だけど思っただけだった。どんなに忘れようとしても、斜め前の花屋には友紀がいた。いつも変わらない笑顔で。変わらない可愛らしさで。