「そういえば…海里も結婚が決まったそうだな?」


「えっーー?」


「なんだ、美海は海里に聞いていないのか?私は海里の両親に聞いたんだが・・・」


知らない…聞いていない・・・。


「最近…会っていないからーー」


あたし…声…震えてないかな。
涙腺も緩んで…不自然じゃない・・・?

このままじゃ…海里との関係が露見してしまうーー。


「そうか…。まぁ、おめでたいことだからな。隠すこともないだろう。これで美海と颯斗くんの結婚も決まってくれれば…万々歳だな」


「ふふ…そうね」


「・・・・」


やっぱり・・・

理奈さんの話は本当だったんだ・・・。

海里…どうして何も言ってくれないの?
どうして隠すの?


あたしは必死に涙を堪えた。
今は泣けない・・・。
泣くわけにはいかない・・・。