「美海……美海!!」


「え…」


「どうした?さっきから心ここにあらずだけど」



「あっ…」



颯斗さんのことを考えてたーーなんて言えるわけない。



結婚の話は断ったと言っていたけれど、


父のあの目は・・・



本気だと思う。



どれだけ颯斗さんを気に入ってるのかなんて、たった数時間ですぐに分かった。



あたしの予想が正しければ・・・



次に颯斗さんに会う機会があるとすれば、



きっと正式なお見合い。



そしてあたしにーー




拒む権利なんて、ない。