「綺羅、デート行こうよ」
「…買い出し?」
「買い出しデート」
外はもうすっかり冬が来てて、すぐに指先が冷たくなった。
「手」
悠が手を差し出す。
「たまには、外でもカップルみたいなことしたくない?」
私はそっと悠の手を握った。
大きくて、優しい手。
ほんのり冷たかったお互いの手は、二人の体温を共有するようにちょっと暖かくなった。
今すっごくデートしてる…
ただ歩いてるだけだけど、無言だけど、なんか楽しい。
行き先はスーパーだけど…
まぁ、行き先は関係ないってことで。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…